No10.「終身保険、解約しました」ー次男の国民年金を払うための決断

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📘 前回の記事:No9. 20歳、国民年金納付という現実

中学3年から不登校になった次男の20歳の誕生日前、社会保険事務所から国民年金の納付書が届きました。
その封書を見た瞬間、「払わなきゃいけないのは分かっている。でも、どこからお金を出せばいいのか…」という新たな悩みが始まりました。

国民年金の月額は17,510円、年額にすると約21万円。私は現在、主人の仕事を手伝って少しだけ収入がありますが、主人はあと2~3年でリタイア予定です。その後は私も完全に無収入になります。

もちろん、その頃には私自身の老齢年金(月額約69,000円)も始まります。
ですが、その中から次男の年金を支払うとなると、貴重な年金収入の1/4を費やすことになり、将来を思うと不安しかありませんでした。

そんな中、ふと思い出したのが、私が20代で加入した終身保険と共済です。
一つは大手損保の終身保険(死亡保険金100万円)、もう一つは営業に勧められるまま加入した共済型終身保険(死亡保険金300万円)。
当時は「これがあれば私が亡くなっても子どもに迷惑はかけない」と、安心しきっていました。

けれど、最近のインフレ率や寿命の延びを考えると、30年後に受け取る保険金400万円の価値は、実質的に今の半分以下になるかもしれません。
「だったら今、活用する方法はないか?」と考え、保険会社に問い合わせてみました。

戻ってくるお金の金額を聞いて、思わず言葉を失いました。
長年支払ってきたのに、想像を大きく下回る金額だったのです。

一瞬、がく然としましたが、改めて考えてみると、私が亡くなっても主人が健在であれば、家計に大きな支障はないはず。
そもそも、私に保険加入そのものが必要だったのか疑問に思えてきました。

保険に加入したのは若い頃の私。
そして解約を決断したのは、毎日お金について学び続けてきた、今の私です。
終身保険に書かれた“受取金額”をただ見つめるよりも、たとえ少なくても「今使えるお金」として生かすことを選びました。

今回の一件で、お金は「守るもの」ではなく、「使い方を考えるもの」だと実感しました。
保障を残すことより、今を支えるお金にする方が、私たち家族には合っている。
そう思えたことで、ようやく肩の力が抜けた気がします。

あなたなら、どう使いますか?
目の前にあるお金を「将来の安心」のために残しますか?
それとも、「今の現実」を支えるために使いますか?
私は、後者を選びました。

🔜 次回の記事:No11. 見えない不安から逃れるためにー私が選んだ方法

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