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次男が引きこもりを始めてから、もう6年になります。息子の一年は、目立った変化はほとんどありません。夏の間に少し朝型になり、また夜型に戻る。冬には昼夜が逆転することもあります。それが息子の「日常」です。
一方、私は25年ぶりに働き始めました。けれど、朝の限られた時間に洗濯をし、食事を用意し、職場へ向かう生活は想像以上にきつく、体力と時間に余裕がなくなっていったのを実感しています。そこへ年齢的な変化が重なり、60歳前後の体調は若い頃よりずっと大変だと感じています。私の「60歳の壁」は二つありました。
一つは肌のトラブルです。長年、実家のドクダミで母が作った化粧水を愛用していましたが、60歳ごろから使用後にかゆみを伴う赤い発疹が出始めました。放置していたために症状は悪化し、最終的に通院と薬の服用が必要になりました。体はこれまで平気だったものを受けつけなくなることがある――その現実を痛感しました。
二つ目は骨密度の問題です。以前から骨密度が標準以下であることはわかっていましたが、乳製品や大豆類を好んで食べていたこともあり、どこかで「自然に大丈夫になる」と楽観視していました。特定健診の骨密度検査は55歳から5年ごとに受けられ、55歳時は「要経過観察」でしたが、60歳時には基準を大きく下回り「要医療」となりました。日常生活に大きな支障はなかったものの、そのまま放置して良いものではないと自覚するようになりました。
ある日、母と健康の話をしていて、身近な人が転倒して寝たきりになり家族が大変な思いをしているのを聞き、ハッと我に返りました。現在、家族は6人で暮らしており、子どもたちは成人していますが、数年後には順に家を出ていくでしょう。でも次男は別で、今のまま一人立ちできなければ、当面は私が支えていくしかありません。私が転倒して寝たきりになるようなことがあれば、次男の未来までも奪ってしまうかもしれない――その恐れが現実味を帯びてきました。
では、どうするか。もちろん、まずは通院して医師と相談することが前提です。ただ、骨密度は急に戻るものではないと聞きます。後悔しないために今できることとして、書籍やYouTubeで情報収集を始め、骨に良さそうなサプリメントを検討したりと、頭の中がぐるぐるしています。
ふと、これは次男の頭の中も似たような状態なのではないかと思うことがあります。考えることが多く、答えが出ずに立ち止まっているのかもしれません。私が今できることは何か──その答えは、この6年でまだ見つかっていません。だからこそ、ここは焦らずに、まずは医師と話をして情報を整理し、じっくり取り組むしかないと考えています。これが今の結論です。
この場を借りて、読んでくださっている方で同じように家族の支えを続けている方、あるいは骨のことで試してよかったことがあれば、ぜひ教えていただけると心強いです。
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